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理系進学でもアートを学ぶ重要性を考えるー金沢工業大学の大澤学長のメッセージを読んでー

週刊東洋経済「本当に強い大学」に4年連続1位に選ばれている金沢工業大学の大澤学長のメッセージが、とある新聞に掲載されていたため拝読いたしました。


大澤学長は東京理科大学理学研究科博士課程卒業で、「理系出身」の先生ですが

金沢工業大学の授業や課外活動で大切にしていることをお話しされている中で「文理融合」のお話が出ていました。


同大学では地域や企業と連携した「社会実装」を目的として

技術者に必要な「CDIO」(Conceive:考える Design:設計する Implement:実行する Operate:運用する)を養成しているそうですが、単に理系の知識・技術があれば「社会実装」がうまくいくかといえばそれも違うと大澤学長は言っています。


実行・運用の部分で必要な要素は「洞察・観察・共感」。

つまり、ユーザー・パートナーと徹底的に向き合い真のニーズを探求する力が必要と語っています。


この部分は読んでいて本当に実感しました。皆さんも会社や学校の風景を思い出してみると思い当たることがたくさんあるのではないでしょうか。

自分1人で思い描き設定したコト・モノも、いざ仲間に話して一緒に初めてみると、人って面白いくらいに思った通りに動かないものです。親も、友人も、部下も、子供も。

いくら良いコト・モノを思いついてもそれを使っていく「みんな」とうまく進められなければそれは「実装」にはなりません。


話し合い、受け入れたり、折り合いをつけたり、意見を出したり、、、。

そこにはAIも介入できない「人の心」があります。


相手の地域性、文化、歴史、気質を深く知って信頼関係を構築しなければ「実行・運用」のフェーズ「実装」にたどり着かないということです。


その「洞察・観察・共感力」を育むには文理融合知識が必要、と大澤学長は考えます。


工科系の技術だけで狭くなりがちな視野を、県内の他大学の美術・芸術・歴史・文学などの科目を受講したり、「心理学」の目線から癒しや感動といった抽象的な気持ちを数値化、データ化する試みなども行なっているそうです。


Aki造形教室での活動を振り返り、共感できる部分がありました。


お教室では以下のことを大事にしています。

・制作をするその過程を楽しみ、失敗を恐れないこと。むしろトライ・アンド・エラーを楽しめるマインドを持つこと。

・お友達の発表をきちんと聞くこと。批判ではなく自分とどんなことろが違って素晴らしいのかを見つけられる子になること。

・色々なアートや文化に触れて視野を広げること。


このような経験は将来美術の道に進まず、たとえ理系の道に進学しても必ずその子の「チカラ」になると信じています。


これからも、できた作品自体ではなく、その制作過程やお友達との関係性などに目をかけ声をかけ、たくさん褒めてその子の自信に繋がっていくような指導を目指していきたいと考えました。


 
 
 

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